【実録】ビルメンを襲う「縦管詰まり」の恐怖!汚水が雑排水に逆流した衝撃の原因とは?

ビルメンブログ

ビルメン(設備管理)の仕事をしていると、日々さまざまなトラブルに遭遇します。その中でも、遭遇率・精神的ダメージ共に「断トツの第1位」と言えば、やはりトイレ詰まり対応ではないでしょうか。

ラバーカップ(通称:スッポン)は、もはやビルメンの必須宝具であり、エクスカリバーのような存在ですよね(笑)。

一言に「トイレ詰まり」と言っても、実はその深刻度にはレベルがあります。今回は、配管の仕組みをおさらいしながら、僕が実際に経験した「一生忘れないレベルの地獄の縦管詰まり」のエピソードをお話しします。

まずは基本!汚水配管の構造を知ろう

トイレ詰まりの深刻度を理解するために、まずは汚水が流れていく「道のり」を簡単にご紹介しますね。

名称 役割 向き イメージ
枝管(えだかん) 各個室のトイレから最初の合流地点までをつなぐ管。 横向き(勾配あり) 木の枝のように個別の場所から伸びる。
横管(よこかん) 枝管が合流した後の、水平方向のメイン通り。 横向き(勾配あり) 建物の中を横切るメインストリート。
縦管(たてかん) 各階の排水を1階(下層)へ落とす垂直のパイプ。 垂直(縦向き) 建物全体を貫く大動脈。

僕たちがトイレで流したものは、「枝管 → 横管 → 縦管」の順に流れていき、最終的には敷地外の公共下水道へと旅立っていきます。

詰まる場所で変わる「絶望度」

どこで詰まるかによって、被害の大きさは天と地ほどの差が出ます。

  • 【レベル:初級】便器〜枝管の詰まり
    その便器1ヶ所だけが使えなくなる状態。ビルメンの日常茶飯事ですね。ラバーカップや真空式パイプクリーナーで解決することがほとんどです。
  • 【レベル:中級】横管の詰まり
    その横管につながっている複数の便器が全滅します。特定のエリアのトイレが一斉に流れなくなったら、この横管詰まりを疑います。
  • 【レベル:特級】縦管の詰まり
    これが一番厄介です。縦管は「大動脈」なので管径が太く、滅多に詰まることはありません。しかし、もし詰まると、その階より上の排水がすべてそこへ溜まってしまいます。例えば5階建ての建物の3階付近で縦管が詰まった場合、3階のみならず4階・5階で流した水がすべて3階のトイレや排水口から噴き出すことになります。

【実体験】プロも頭を抱えた、謎の「縦管詰まり」

「縦管は太いからそうそう詰まらない」……はずなのですが、以前僕が経験した施設で、そのまさかが起きました。あまりに珍しいケースだったので、情報共有のためにシェアしますね。

事態の発覚は、現場スタッフからの「掃除口(床にある点検口)から汚水が染み出している!」という緊急連絡でした。

現場を確認すると、廊下やパイプスペース内にある複数の掃除口からじわじわと汚水が……。この時点で僕の背中には冷や汗が流れました。「これは縦管、やってしまったな」と。
ちなみに掃除口からの漏れは給水マットを頻繁に交換すればギリギリ対応できるレベルでした。
でも悪臭が漂って最悪でしたね・・・。

なぜかトイレは溢れていない?

すぐに協力業者さんに来てもらい、掃除口からワイヤー(カンツール)を入れようとしたのですが、フタを少し緩めただけで汚水が噴出!完全に管の中が満水状態です。

しかし、ここで奇妙なことが起きていました。「トイレの便器からは水が溢れていない」のです。それどころか、普通に流せる状態でした。

通常、縦管が詰まれば一番低い位置にある便器から溢れるはず。ベテランの業者さんも「こんなことは初めてだ」と頭を抱えてしまいました。

プロも頭を抱える縦管詰まり

衝撃の事実:通気管が「バイパス」になっていた

パイプスペース内を執念深く調査した結果、信じられない事実が判明しました。

本来、空気を逃がすための「通気管」で汚水配管と雑排水配管(手洗いなどの水)が繋がっていたのですが、汚水縦管が詰まったことで、行き場を失った汚水がその通気管を通って、隣の雑排水配管へと流れ込んでいたのです!

トイレの水を流すと、雑排水配管から「シャーッ」と水が流れる音が・・・。これで確定です。通気管が意図せずバイパスの役割を果たして便器から水が溢れなかった訳ですね。
通気管がなかったら地獄絵図になっていたと思うとゾッとしますね。
神様、仏様、通気管様、万歳ー!!(∩´∀`)∩

怒涛の復旧作業と、感動の瞬間

縦管に穴を開ける業者の方

原因がわかれば、あとは💩と戦うのみ。建物内の全てのトイレを使用禁止にし、建物の外に露出している縦管にアクセス用の穴を開けました(※もちろん後でしっかり補修します)。

そこからカンツールのワイヤーを挿入し、グリグリと異物を除去。格闘すること数十分……。詰まりが抜けた瞬間でした。

「ザバァーーー!!!!💩💩💩」

とんでもない勢いと音を立てて、溜まっていた汚水が流れていきました。あの時の光景は、汚水とはいえ、どこか神々しくて気持ちよかったですね(笑)。無事に詰まりは復旧し、一件落着となりました。

まとめ:ビルメンの経験値はトラブルの数だけ上がる

縦管詰まり、それも通気管を経由した逆流というレアケース。当時は本当に大変でしたが、今となってはビルメンとしての💩対応レベルを上げてくれた貴重な経験だったと思えます。

……まぁ、二度と経験したくはありませんけどね!(笑)

まぁこんなレアケースは滅多にないかと思いますが情報として皆さんの役に立てれば幸いです!
それでは今日も1日ご安全に(`・ω・´)ゞ

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