(当記事はYoutubeでアップした動画を文字におこしたものです)
今回はビルメンという職業がADHDの人に向いてるのか、向いていないのかを考えたいと思います。
僕自身、ADHD診断済みでビルメン業界に5年以上身をおいている当事者(クローズ就労)なので今回の記事を書こうと思いました。
あくまで個人的な見解なので参考程度にして下さい。
まず先に結論から書こうと思います。
ADHDの人にビルメンは個人的には向いていないと思います。
なんで向いていないかというとですね・・・ビルメンって建物全体の設備を管理する仕事なんですよね。
なので1つのミスが建物全体に影響を与えてしまう事があるんですよ。
目次
1つのミスで大惨事になる可能性
例えば基本的に各ポンプ類って自動制御で動いているんですよね。
決まった時間がきたら動いたり、特定の水位になったら動いたり自動的に動く様になっているんですが点検の時に手動で動かす時があるんですよ。
そういう時って自動になっているスイッチを手動にして運転ボタンを押して手動で動かす訳ですけど点検が終わったら停止ボタンを押してポンプを止めてから最後スイッチを自動にしないといけないんですよね。
スイッチを自動に戻すのを忘れて手動のままだとポンプが自動的に動かない状態になってしまうんですよね。
例えば給水系のポンプだと建物の水道が出なくなってしまったり、排水系のポンプだと排水されず排水槽が満水になってしまう可能性があります。
ただ、受水槽や高置水槽、排水槽といった各水槽は満水警報や減水警報といった水位を見ている警報があるので警報が鳴った時点で対応すれば大丈夫なんですけどね。
とはいえ、警報というのはあくまで安全装置なのでそれを頼りにしては駄目な訳ですよね。
あと電気系なんてもっと怖くてブレーカー落としたら即停電ですから点検や工事の時に間違って違うブレーカーを落としたりしたら場所によったら大惨事になります。
このようにちょっとしたミスから大惨事につながってしまう場合があるのでADHDの人には向いてないと思う訳です。
ADHDの症状が軽度な人なら・・・
じゃあ孤高の半童お前もADHDなのになんで5年以上も仕事続いているんだよって疑問に思われるかもしれません。
確かにADHDの人には基本的にビルメンの仕事は向いてないと言いましたが、症状が軽度の人で業務量が多くない現場に配属された場合はなんとか働いていけると思います。
何をもって症状を軽度とするかなんですけど業務量が自分のキャパシティーを超えない範囲内であればあまりミスをしない人やメモやアラーム機能を使うなど対策を講じていればミスを防げる人が挙げられます。
ビルメン業界の業務量というのは現場次第で大きく変わります。
同じ会社でもある現場では1日中トラブル対応等に追われるところがあったり逆に検針だけしてあとはまったり詰所に待機できる現場も中にはあります。
まぁこのご時世ですから検針だけしてあとは待機みたいな現場ってかなり少なくなってると思いますけどね。
昔はそういう現場も多かったらしいですけどやはり人件費削減でそういう現場って巡回のみになったりしますからね。
まぁそんな極端な楽な現場はなくても現場によって仕事量が大きく変わるのは今も変わっていません。
稼働率が90%以上の現場と50%程度の現場では全然疲労度が違いますからね。
どうせなら少しでも稼働率が低い現場に配属されたいですよね。
狙ってそういう現場に行く事は出来ないんですけど激務現場に配属されるリスクを極力減らす事が重要です。
まずビルメン業界では病院、ホテル、商業施設が3大ブラック現場と呼ばれているのでこの3つは避けた方が無難です。
逆にオフィスビルや官公庁系の建物の管理は比較的楽な現場が多いと言われています。
とは言え、あくまで現場次第なのでオフィスビルでも激務なところもありますし、病院でも業務量が多くない現場も中にはあります。
僕自身オフィスビル、巡回ビルメン、病院と経験してきましたが一番きつかった現場は断トツでオフィスビル時代でしたからね。
なのでオフィスビルや官公庁系の建物を狙うのは正しいんですが、業務量が少ないとは限らない事を頭に入れておいて下さい。
独立系ビルメン会社がおすすめ
それから会社選びなんですけどビルメンの会社って2種類あって系列系と独立系って言われてるんですよね。
系列系って言うのは大企業のグループ会社です。
だから社名に大企業の名前が入っている事が多いです。例外はありますけどね。
独立系っていうのはそれ以外の会社っていう事になります。
それでADHDの人はどちらの会社を選ぶべきかなんですが個人的には独立系をおすすめします。
系列系って大企業のグループ会社なので給料を含めた待遇が良い事で知られているんですが、その分、事務作業が多かったり折衝業務が多かったりするらしいです。
折衝業務なんて発達障害の人にはムリゲーですからね。
一般的に業務量も独立系に比べて系列系の方が多いと言われています。
勿論、これも配属される現場によるんですけどね。
ADHDの人は自分のキャパ内で働ける環境が大事だと思うのでまったり現場の可能性が少しでも高い独立系の会社をおすすめします。
ちなみに僕も独立系の会社でしか働いた経験がありません。
最後に話した事を要約するとADHDの人には基本的にビルメンは向いていませんが症状が軽度の人であれば忙しくない現場に配属されれば何とかなると思います。
会社選びは独立系の会社を選び、現場はオフィスビルか官公庁系の建物の管理がおすすめです。
但し、現場次第で忙しさや人間関係の良し悪しも変わるのでご注意下さい。
ここまで話した内容はあくまで僕個人が思っている事なので参考程度にして下さい。
コメント
自分もADHDの独立系ビルメンですけど、
ついこの間蛇口を閉め忘れていて二日垂れ流しで大目玉喰らいましたね。
注意欠陥にはビルメンは向いてないです。
ただ、他にADHDに向いてる職業があるかと言われると、食っていくのが非現実的なクリエイター系しかないのも事実。
だから向いていなくても、比較的楽な職業でなんとかやっていくしかない…。
蛇口の閉め忘れは損害が出るので大変ですよね。
何年か前に学校の先生がプールの給水栓閉め忘れて1ヶ月ぐらい水出しっ放しで
数百万単位の損害が発生したというニュースを覚えています。
ADHDに向いている仕事は一般的な職業では皆無でしょうね・・・。
才能に恵まれている方が羨ましいです。
はじめまして元系列ビルメンです。
未経験で系列に入ったのですが、無事4 年持たず辞めました。
その間にビル管と電工一種を取得したので再就職はできましたが。
仕事は建物のお金の管理がメインで、現場は下請けに丸投げして、一日中パソコンに張り付いて数字を見てました。
とにかく1円でも間違えば大問題になるのでプレッシャーが凄かったです。
また自社物件なので改装もしてたため、残業も毎月100時間を超えてサビ残まみれでした。
私は発達ではないんですが、発達の人に出来るか出来ないかというと絶対に無理だと思います。
初めまして。
系列とはいえ、そんなドブラックな会社があるんですね。
その労働条件だと普通の人でもきついので発達の人には無理でしょうね。
やはり僕は独立系一択です(笑)